2人の関係性に萌えっ!/アーシアン・高河ゆん
一迅社から発売されている『Comic ZEROSUM』で超人気の『LOVELESS』を連載中の未完の女王と一部でささやかれている高河ゆんをメジャー路線に引っ張り上げた作品がこの『アーシアン』。
アーシアン=EARTHIAN=地球人
という名前を持つこの物語は、地球から遠く離れた惑星エデンに住み、地球人からは天使と呼ばれる羽根を持つ白色人種が地球人を滅ぼすか滅ぼさないかチェックする事を決定した事から始まる。・・・という、よくあるSFモノのストーリーなんだけど、この話はただの世界観の設定の話で、メインはちはやという突然変異で黒い翼を持つ天使と、惑星エデンの家柄もみてくれも良いエリート・影艶の恋愛話がメイン。
ええーと、実はいわゆるボーイズラブの先駆け的な作品でもあります。
もうちょっと突き詰めていくと、決してボーイズラブ(BL)だけがテーマの物語ではなく、BLも含めた"障害のある愛"とか、地球と地球人の愛とか、そういうでっかいことも含めちゃってます。
ちはやは、翼と髪が黒いせいでエデンではつまはじきものとして、なんと親にまで捨てられてしまい、ずーっと孤児院で生活します。でも成績優秀でまじめでやさしいの。対して、影艶は貴族。出生の秘密は実はあるものの、それとは無関係にそもそも家柄がエリート。そして、美貌の持ち主。そんな二人が、地球人をチェックする軍人養成学校で出会い、ペアを組んで実際に地球に光臨していろいろなことを経験します。惑星エデンでは同性愛は死罪なので、お互いに惹かれあいつつも、素直になれない2人が経験を重ね、少しずつ絆を強くしていく過程に萌え萌えだったりします。
私を漫画オタクに引きこんだのが、この作品とこの作者:高河ゆん氏。今でも大好きです。高河ゆんは、キャプテン翼やリングにかけろなどの同人誌をバシバシバリバリ書いていた頃に、いろいろな出版社からスカウトされメジャーデビューした漫画家さんだからなのか、全体を通したストーリーや世界観という視点で物語を見るとどうしてもアラが目立ったり、伏線が回収しきれてなかったりとイロイロとイタイところもあるのですが、それを払拭してしまうくらい一つ一つのシーンやセリフに魅力がある漫画を生み出す漫画家さんです。
若い読者さんは「LOVELESS」を読んでファンになったヒトも多いかと思いますが、是非とも高河ゆんファンのバイブル『アーシアン』も読んでおいて損はないですヨ。
でも、凸センパイはBLがまったく駄目なヒトなので読んでくれないだろうなあ(うちに全巻そろってるのに~)。 by 凹
断固拒否や!なんやねんそのボーイズラブて!ようわからん。
おう、どこぞの出版社さんよ、中身見んでも区別できるようによ、今度からソレ系の漫画の表紙にはちっちゃくBLマーク入れといてな。頼むで。知らんと読んだらえらいことや。まったく、おちおち読んだことない漫画にも手出しできねぇとは困った世の中や。っつーか、この漫画からハマったなんて凹ってどっぷり腐女子やん。
by 凸