ゆるゆる続くラブコメと思いきや・・・/恋愛ディストーション 犬上すくね
この「恋愛ディストーション」は連載されていた漫画雑誌が2002年に休刊になったところで一時幻となりかけ、2004年には「レディースコミックMay」にて連載再開、2006年からは「ヤングキングアワーズプラス」で連載中。掲載紙休刊の際はファンもコミック5巻発売を諦めかけたやろなあ。
物語は恋愛模様中心。行動が犬状態の彼 しん、その彼女 なつめは、高校で同級生で1年浪人ながら上京して同じ大学。そんな彼の親友 江戸川 の天然な彼女 まほさん は高校在学時の担任の先生という年の差カップル。話が進むにつれ しん君の友人の漫画家やSキャラ&レズ美容師が登場してきたり、彼女いない歴20年の友人 山野辺君が登場したりしながら、実に平和的に話は進んで行くんや。ところが・・・最近の連載をチラ読みしたところ江戸川君トコがナニやら不穏な空気。まほ先生には双子の姉 なほ がいるんだが、過去に起こっていたあることが今になって発覚して事件に発展しそうになってたりして、さらにこの過去発覚の複線はずっと前から張ってあったようだ。ゆるゆる続くオムニバスラブコメとばかり思ってたらあ~ら大変、って感じになりそうな気配。他の人物達にもいろいろ動きがあったりして、ゆるゆるどころか、もしかしたらすでにどこか結末的な場所に向かってるんやろか?
去年から犬上すくね作品にプチハマリ。なんでだろ?この「恋愛ディストーション」ときたら、大体は4人~6人の大学生達の恋愛模様をゆるゆる描いているだけなんやけどなぁ。別に浮気騒動やら恋愛バトルも起きないし衝撃的な事件も発生しないからある意味安心して読んでいられるストーリーの漫画ではあると思う、いい意味で予測の範囲内というか。時々「ハッ」とくるセリフや心の言葉も魅力と言えるかも。
事件もアクションもスポーツ場面もほとんどなく、登場人物も大きく増減がないこの漫画。同じ作者の卓球ラブコメと呼んでしまいそうな「ラバーズ7」も含め、もう少し犬上すくね作品の単行本を追いかけとこかな。 by 凸
「ラバーズ7」などを連載中の犬上すくねの大学生カップルやその周りの恋愛模様を描いたラブコメ。メインのカップルは、大学生カップル/大前田・緑川と禁断の(?)カップル/江戸川・まほ。ものすごくメッセージ性があるわけではないのだけれど、最初の2巻くらいまでは、恋する人のいるしあわせみたいなのをモノローグやセリフで表現していたかな。3巻以降は、少しストーリー性が出てきて、連載本編の方も動きが出てきたようです。
え~っと、なんつ~か、犬気質の人にはめっぽう共感できる登場人物がでてきます(笑)犬、というよりM?まず、主人公(と思われる)大前田くんが、超犬気質で、ご主人様(緑川)に逆らえないところが犬仲間としては共感大。それから、大前田のバイト先の事務のおね~さんも。どっちかというと、同性としては、そっちのキャラクターに対して「あ~・・・わかる・・・」と共感しちゃいました。
マゾで、犬気質のアタシとしては、共感する楽しみ(痛さ?)がある作品ですねえ。ところどころのモノローグが、妙にスッパリ心に当てはまってくるのは、作者・犬上すくねが同性だからなのかも?
このあたり、Sな凸センパイはどういう楽しみ方をしたのかきになるトコロですが。 by 凹
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