映画「100円の恋」/2014年
ナニが凄えって、主演の安藤サクラ氏でしょう。当時の記事などを読むと、なんでも役作りのためにわざとだらしない身体にして、最後のクライマックスに向けてバシッと絞ったそうで。たしかに「恋」がきっかけになったのかもしれないけど、メインテーマは「恋」ではないような気がする。とは言え、ラストシーンは現実味ある恋の再開が示唆されるような雰囲気なのだけど。
個人的な見どころは、一子がボクシングを始めてトレーニングを積むにつれて徐々に積極的な人間に変化していくところがリアルで良かった。事実、人間は筋肉をつけて体を動かし始めると、おそらく男性ホルモンの影響で気持ちが快活になることが多い(ようにおもう)。
一貫して男のクズさが目立ち、安藤サクラの凄さが際立つ作品になっている。
途中レイプシーンが出てくるが、その傷を癒やすようにまた一子が恋をした男に抱かれるというのは、処女を無理やり失って傷つけられた後にそうなるか?と疑問を持たざるを得ないが、案外現実ってやつはそういうケースもあるのかもっていうのと、脚本・監督がたぶん男性ってとこでもあるのかなあ?と。
ちなみに、函館港イルミナシオン映画祭2013で上映されていた模様。私が観そびれたやつだなー。